会長挨拶

公益財団法人 広島県セーリング連盟

会長  山根 恒弘

 桜の開花も例年より早く、春の陽光が瀬戸の海をキラキラと照らして島々を浮き上がらせ、真白な、また様々な色のセールが輝く季節になりました。新型コロナ感染拡大で何かと大変な一年でした。未知なることの状況下での対応は安全サイドに振ることが大切でした。国体をはじめ競技大会が中止になり十分な活動ができない一年でしたが皆様のおかげで無事過ごすことができました。このような状況下ですのでメンバーズミーティング、会報も簡素化させていただきました。観音マリーナに海と公園が見える管理棟、ハンザ艇庫、研修・会議室とが一体になった建物が新築されます。海上・陸上の安全機能が強化され、普及・強化のための施設が充実し全国でも特色を持つ施設になります。このマリーナは、セーリングに限らずマリンスポーツ全般の安全と普及が図られ、特にセーリングには、2018ハンザ広島大会で実現した共生社会を広島に日本に、さらにアジアに広め、世界に平和を発信する国際平和都市の重要な施設になっていくことが期待されています。広島県連には長年培ったハード、ソフト、特に人材には素晴らしい力があります。会員約220名、指導資格者約50名、救命ゴムボート5艇を含む監視艇兼救助艇が10艇、ヨットはハンザ艇約60艇とその他約50艇を持っています。風の力で動くヨットに乗り、海の上で自然を受け入れてのスポーツは誰でもが様々に楽しめる多様性があります。このスポーツには新しい時代を切り拓く大いなる可能性があります。大航海時代が、そうして近代が帆船によって開かれたように。グローバル社会はコロナウイルス感染症のパンデミック、温暖化、大型台風等と大きな危険を合わせ持つようになってきました。国内では高齢化社会が急速に進んでいます。自然との共生、人間社会での共生は戦争のない平和な社会を実現する上での最大の喫緊の課題です。仏教もキリスト教もイスラム教も一地方、一隅から世界の宗教になりました。すべての始まりは小さな種からです。皆さんの「命が輝き」その輝きが「一隅を照らす光」になればと願っています。