会長挨拶

公益財団法人 広島県セーリング連盟
会長 安 永 裕 司

平素より広島県セーリング連盟に格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます。

このたび、山根恒弘名誉会長から会長を引き継ぎました安永裕司です。本連盟は1949年(昭和24年)に設立され、今年75周年を迎えました。長い歴史を持つ本連盟の会長を引き継ぐことの重責を感じておりますが、微力ながらセーリング界の更なる発展に全力を尽くす所存でございます。

山根名誉会長は2004年(平成16年)に第9代会長に就任され、2008年には障害を持たれたかたも安全に乗れるハンザヨットの大会である第1回ひろしまピースカップを開催され、2018年(平成30年)にはハンザクラスワールド & インターナショナルチャンピオンシップを開催され、大成功に導かれました。大会運営に関わる役員ならびにボランティアの充実もワールドクラスと評価され、世界のハンザヨット関連組織から賞賛されております。この世界大会の開催にあたっては、浮桟橋から障害のあるかたをヨットに乗船させるリフト、バリアフリートイレ、エレベーターの整備されたマリンセンターの建設にもご尽力されました。このように山根名誉会長は、連盟の目的である広島県のヨットの普及とヨット競技技術の向上だけでなく、障害の有無に関わらず、老若男女が美しい瀬戸内海でヨットを楽しむことができる共生社会の実現に対して、ヨットを通じて多大なご貢献をされ、評議員会にて名誉会長に推載されました。

 私は、広島大学医学部ヨット部の出身で、1980年に卒業後、整形外科医となり、股関節外科を専門に広島大学病院で診療と研究を行っておりました。この間はヨットとはほとんど無縁でしたが、2014年に県立リハビリテーションセンターに異動し、28フィートのセーリングクルーザーを入手して、ヨットに復帰したことで、しだいに山根会長や渡 副会長県連と繋がることとなり、会長を拝命することに至りました。

 広島県は瀬戸内海国立公園(1934年、昭和9年に雲仙・霧島とともに最初の指定)の中にあり、大小数々の島で構成された内海の多島美は唯一無二の景観であり、比較的穏やかな海です。セーリングにはこれ以上望めない環境と考えられ、セーリングがさらに普及する可能性を秘めております。各種ディンギーの全国大会も毎年、広島の観音マリーナで行われており、ハンザヨットについても日本に存在する300艇のうち、70艇は広島にあり、広島はディンギーとハンザの中心地といっても過言ではありません。

本連盟は、我が国でもトップクラスの設備や機材に加えて、競技運営の経験豊富な人材が理事と評議員に在籍しており、さらなる発展が期待できるものと考えております。

今後とも変わらぬご指導とご支援を賜りますようお願い申し上げます。